牧草を乾燥させた牛さんのごはん【乾草(かんそう)】
乾草の重さは1個約350キロ。牧草地から飼料庫に運ばれ、日々給餌されます

~乾草は満腹になって、豊富な繊維で胃も健康になる~

夏季の牧草地でよく見かけるロールケーキのような牧草。これが「乾草」で、牛さんの飼料です。
その名のとおり、刈り取った牧草や稲わらなどを天日で乾燥させて作る飼料で、水分は12~15パーセントまで減っています。なぜ乾燥させるかというと、まず保存性を高めるためです。
 
しかし牧草地で乾燥させる間に雨に降られてしまうと、カビや栄養流出の原因となってしまい、せっかくの牧草が台無しに。とにかく天候予測が勝負の難しい仕事です。そして乾草は栄養面にも特徴があります。牧草を乾燥させるとビタミン、ミネラル等が凝縮されるうえ、乾草は「かさ」があるので、牛が満腹感を得やすいという利点もあるのです。
また乾草は繊維が豊富ですから、よく口を動かすことで唾液分泌が促され、ルーメン(牛の第1胃)内の働きと発酵をよくするなど、胃の健康維持にも役立っています。
 
さて牛さんの食事時間がやって来ると…。牧場スタッフが飼料庫から乾草ロールを運び、ロールカッターという大きなカッターで細かく切り分けてから給餌をします。牛さんはたっぷり食べて満腹で満足。そして胃も健やかに働きます。
 
一方、牧草を発酵させて作る飼料「サイレージ」は、乳酸が豊富で栄養価が高いことが特徴。水分も多く乳の素となる飼料です。ですからどの牧場でも、乾草とサイレージ、それぞれの特徴と働きを考えてバランスよく給餌をするのですが…。
 
「ワタシは好きなものだけ、食べていたいの!」とわがままになる子がいるのは、人間界も牛さんの世界も同じこと。
軟らかく甘酸っぱい匂いが食欲をそそるサイレージはペロリと食べたのに、乾草は食べ残すちゃっかりさんもいます。
でも牧場スタッフの方がやっぱり一枚上手。食べ残した乾草に飼料用の糖蜜をかけて、うまく食べさせてしまうのです。
 

 

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